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MARANT 2026年秋冬:90年代の躍動と、ワークウェアが解き明かす「クール・ラグジュアリー」の真髄

Feb 26, 2026

自然光が差し込むスタジオで、90年代の空気感と都会的な洗練が交差するメインビジュアル。

マランが30年間にわたり追求してきたのは、物質主義を排した先にある「真の楽しさ」と「自己実現」です。2026年秋冬コレクションにおいて、ブランドが提示したのは、計算されたシンプルさとしなやかな動きの融合でした。

デニムを基盤に、ワークウェアの機能性をエレガンスへと昇華させたシルエット。百貨店の外商サロンで最高品質のテクスチャーを愛でる層にも、リセールバリューと普遍的なスタイルを冷静に見極めるスマート層にも、この「気負いのないラグジュアリー」は確かな投資先として映るはずです。

今シーズンの核となるのは、90年代のカジュアルな空気感と、マラン独自の「クール・ラグジュアリー」の融合です。鮮やかなインディゴやウォッシュドブルーのデニムに、端正なコットンブレザーを羽織り、スモークレンズのゴールドフレームアイウェアを添えることで、リラックス感と都会的な洗練が完璧な均衡を保ちます。

特筆すべきはディテールに宿るクラフツマンシップです。さりげない刺繍、パッチワーク、そして「日本的なチェック柄」といった要素がワードローブに奥行きを与え、単なるトレンドを超えた、永く愛用すべき資産としての価値を際立たせています。

"エレガンスとは、プレッシャーを感じずに服を着る楽しさそのものである。マランの服は、纏う者の日常にポジティブな姿勢と『フランス流の微笑み』をもたらす。"

Model Profile: Louis Baines が体現するマランの美学

フォトグラファーのアンソニー・セクラウイによって捉えられたモデルのルイス・ベインズは、計算されたシンプルさの中に宿る「しなやかな強さ」を体現しています。パッチワークが施されたチェックシャツやボリューム感のあるアウターを無造作に着こなす彼の姿は、マランが提唱する「笑顔のあるフレンチスタイル」そのものです。ステータス以上に個の存在感を重視する、ブランドの新しい章に相応しいアイコンとして輝きを放っています。

30周年を目前にしたマランが描くのは、単なるノスタルジーではない「今」を生きるためのワードローブ。90年代の自由な精神と現代の洗練が同居するこのコレクションは、着る人に真の豊かさと自信を与えてくれます。

Photography by Anthony Seklaoui / Model: Louis Baines / Source: MARANT